情報は入ってくる。でも、心に残らないWebサイト

Webサイトを見ていて、「悪いところがない」と感じることがあります。

色は統一されている。情報は整理されている。文字も読めるし、どこを見ればいいのかも分かる。

Webサイトとして困ることは何もありません。

それなのに見終わったあと、「何が印象に残った?」と聞かれると、あまり思い出せない。

最近いくつかのWebサイトを見ていて、この感覚が何度か続きました。

これまで私は、情報量が多すぎるサイトや、演出によって内容が入ってこないサイトに違和感を持つことが多くありました。

では、それらを整理して「見やすく」すれば、良いWebサイトになるのでしょうか。

今回は、「情報が伝わること」と「心に残ること」は同じなのかについて考えてみます。

「見やすい」は、かなり大切

最初に考えておきたいのは、見やすさ自体は決して悪いことではないということです。

今回見た中にも、色や情報が綺麗に整理され、ストレスなく読めるサイトがいくつもありました。

3カラムでも、整理されていれば見やすい

これまでWebサイトを見ていると、3カラムのレイアウトに違和感を覚えることが何度もありました。

左右と中央のどこを見ればいいのか分からず、視線が散ってしまうことがあったからです。

ところが今回、3カラムを使っていても、それほど気にならないサイトがありました。

色に統一感があり、情報のまとまりも分かりやすい。同じ3カラムでも、情報の強弱が整理されていれば普通に読めるのです。

レイアウトの形式だけで、見やすさが決まるわけではないようです。

情報が自然に入ってくるサイトもある

シンプルな構成で、必要な情報が自然に入ってくるサイトもありました。

「次はどこを見ればいい?」と迷うこともなく、読み進めるために余計な操作を要求されることもありません。

これはWebサイトとして、とても重要なことだと思います。

少なくとも、見る人が内容を理解することをデザインが邪魔していないからです。

ただ、そこで別の疑問が生まれました。

読めたのに、なぜ何も残らないんだろう

情報が整理されている。内容も理解できる。

それなのに、見終わったときの感想が**「普通だった」**で終わるサイトがありました。

使いにくかったわけではありません。

では、何が足りなかったのでしょうか。

「平均点」という不思議な感覚

今回、複数のサイトに対して自分の中で出てきた言葉が「平均点」でした。

悪いところを探しても、それほど見つかりません。

配色も整っている。イラストもかわいい。情報も整理されている。

それでも強く好きになるわけではなく、もう一度見たいとも思わない。

ここで気づいたのが、「欠点がないこと」と「魅力を感じること」は別なのかもしれないということでした。

Webサイトとして正しく整理されていても、それだけで記憶に残るとは限りません。

「伝わった」と「残った」は違う

情報設計がうまくいっていれば、サイトの内容は理解できます。

ただ、理解した情報がそのまま印象として残るわけではありません。

これは少し面白い違いです。

伝わることは、閲覧している最中の理解。
残ることは、見終わったあとの記憶。

そう考えると、「見やすいWebサイト」という評価だけでは測れない部分があるのかもしれません。

では、個性的なら心に残るのか

ここで単純に「もっと個性的なデザインにすればいい」と考えることもできます。

でも、今回見たサイトの中には、かなり特徴的な体験を作っているのに、途中で離脱したものもありました。

見る人に負担をかければいいわけではない

スクロールを何度も繰り返さなければ、なかなか内容へ進めないサイトがありました。

確かに普通ではありません。

でも私が感じたのは「面白い」ではなく、**「なぜ見る側がここまで操作しなければならないんだろう」**というストレスでした。

印象には残っています。

ただし、それは必ずしも良い意味ではありません。

個性を作るために閲覧する人の負担を増やしてしまえば、内容を知ってもらう前に離脱される可能性もあります。

見やすさと個性は対立するものなのか

ここまで考えると、

見やすくすると普通になる。
個性的にすると使いにくくなる。

という二択でもなさそうです。

実際、これまで見てきた中には、情報が分かりやすいのに強く印象に残ったサイトもありました。

だから問題は、見やすさを捨てることではなく、見やすさを保ったまま、そのサイトらしさをどこに作るのかなのかもしれません。

【まとめ】「見やすい」の先を考えてみたい

今回Webサイトを見ていて、「情報が伝わること」と「心に残ること」は別なのかもしれないと感じました。

色が統一され、情報が整理され、迷わず読める。それはWebサイトにとって大切なことです。

でも、それだけでは「また見たい」「好きだった」と感じるとは限りません。

一方で、印象に残すことを優先しすぎて、見る人に大量の操作を要求するのも違うように感じます。

では、

見やすさを壊さずに、どうすればそのサイトらしさを残せるのか。

今のところ、私にはまだ答えがありません。

だからこそ、これからWebサイトを見るときは「見やすい・見づらい」だけでなく、見終わったあとに何が残ったのかも観察してみたいと思います。

そこに、「平均点」で終わらないWebデザインのヒントがあるのかもしれません。

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