日本のWEBサイトは3カラムが多用され、情報が分散し「読む気がしない」状態を生みやすくなっています。
視線が散って内容が頭に入らず、“なんのためのサイトか”が曖昧になる構造が全国的に量産されているのが現状です。
日本のWEBが3カラム量産化した理由とその限界

3カラムは一見便利に思えるものの、実際にはユーザーにとって負担が大きく、伝達効果は高くありません。
なぜここまで広まったのか、その背景とレイアウトとしての限界を理解することが改善の第一歩です。
3カラムが採用され続ける「安心感の罠」
3カラムは“整理されて見える”という印象があり、企業側にとって扱いやすいレイアウトです。しかし、その安心感はユーザー視点の保証ではありません。
よくある採用理由
- 他社も使っているから安心
- 情報が多いサイトに向いていそう
- 左右に補助情報、中央に本題という使い分けが簡単
実際の現場で起きている問題はこちら
| 想定されたメリット | 実際のデメリット |
|---|---|
| 見た目が整理される | 視線が散り、主役が見えない |
| 情報が多く置ける | 中央が弱まり何も伝わらない |
| 採用例が多く安心 | 量産化し差別化が消える |
中央の“核”が左右に奪われる本末転倒
3カラムの最大の矛盾は、本来もっとも伝えたい中央の情報が弱くなることです。
左右を固めるあまり、中央がスカスカのまま、要点が何も入ってこない構造が頻発しています。情報は置けても“届かない”、これが量産3カラムの本質的な問題です。
3カラムがユーザーを疲れさせる理由

3カラムは視覚負荷・理解負荷・情報迷子を同時に生み出す構造であり、ユーザーが読む前から疲れてしまう原因になっています。
その疲れがなぜ発生するのかを理解することが、改善の方向性を知るヒントになります。
視線の迷子が生む“読む気喪失”
人の視線は、横方向に複数の選択肢があるほど迷いやすくなります。3カラムでは視線が分散し、どこを入口として読めばいいのか把握できず、読み始める前にユーザーが離脱する状況をつくってしまいます。
本題が中央で弱くなり“情報が入らない”
左右の要素が強すぎると、中央のメッセージが埋もれます。
特に日本の量産サイトは、左右を飾ることに意識が偏り、本来一番必要な中央が機能しないという本末転倒な状態を生む傾向があります。
“みんながしてるから”で作るデザインの危険性

トレンドは参考にはなるものの、正解ではありません。特に3カラム採用の背景には、ユーザーよりも企業側の「他社がやっているから」という心理が強く働いており、結果として目的を見失ったデザインが増え続けています。
トレンドは正義ではなく“ただの流行”
トレンドが常にユーザーのためになっているわけではありません。時代によって正解が変わる以上、流行を盲信するほどUXは破綻します。
判断基準が“他社の真似”になっていないかを見直す
「採用例が多い」=「正解」ではありません。情報設計は本来、ユーザーの目的・感情・行動から組み立てるべきで、他社基準で決めると何も伝わらない量産サイトが出来上がります。
3カラムが奪っている“ユーザー体験”の質

レイアウトは見た目の問題だけでなく、体験そのものを左右します。3カラムは情報が整理されて見える反面、実はUXを大きく損なう構造を内包しています。
視覚的負荷:情報量の暴力で疲れを誘発
3カラムは「何か情報が多い気」がしてしまい、初見のユーザーは心理的に疲れます。これは視覚負荷の高さが原因で、**読む気を剥がす“第一の壁”**になります。
理解負荷:優先順位が曖昧で“何も残らない”
中央が弱いと情報の優先度が伝わりません。
ユーザーは「結局何が重要?」と迷い、目的達成前に離脱するというUX上の損失が発生します。
本当に伝えるためのレイアウト思考とは

レイアウトは完成形から選ぶのではなく、“伝えたい内容から逆算”して決めるべきです。3カラムは万能ではなく、むしろ慎重に扱うべき難しいレイアウトだと理解する必要があります。
目的から逆算してレイアウトを選ぶ
デザインは以下の3点から逆算することで、レイアウトの選択が明確になります。
- 何を一番伝えたいのか
- どんな感情を持ってほしいのか
- どんな行動に導きたいのか
この3つが揃っていれば、トレンドに左右されない軸のある設計ができます。
削る勇気が“伝わるデザイン”をつくる
左右を固める前に「そもそも必要?」と問い直すだけで、サイトの印象は大きく変わります。
不必要な要素を削ることこそ、ユーザー体験を救うもっとも強いデザインです。
“疲れないサイト”をつくるための改善ポイント

ユーザーが迷わず読み進められるサイトは、レイアウトではなく“情報の通り道”をどう作るかで決まります。
3カラムでも改善は可能であり、その本質は“静けさ”と“一本道の設計”にあります。
読みやすい“静けさのデザイン”を取り入れる
余白・行間・視線誘導を丁寧に扱い、ユーザーが自然に読み進められる状態をつくります。
過度な装飾や横並びの情報は避け、情報の温度を下げることで読まれるサイトに変わります。
迷わせない“情報の一本道”を構築する
導線を複数つくるのではなく、1つの方向に導く設計がユーザー体験を大きく改善します。中央の主役情報を強くし、補助情報はあくまで“補助”に徹することで、サイトの目的が明確になります。
【まとめ】量産3カラムは目的を見失いやすいレイアウト

3カラムは情報を多く見せられるようで、実際には視線が散り、中央の核が弱まり、ユーザーに何も伝わらない構造になりがちです。
大切なのは、トレンドよりも“何を伝え、どう読ませたいか”という本質的な設計です。必要な情報を絞り、ユーザーの一本道をつくることで、疲れず読まれるサイトへと進化します。
「今日の学び」

量産型の3カラムについて書きながら、私はあらためて「誰のためのサイトなのか」を考える重要性を強く感じました。
配置を埋めることが目的になった瞬間、デザインはユーザーから遠ざかってしまいます。
私は絶対に“ただ量産するためのサイト”は作らない。
流行や慣習に流される前に、一度立ち止まって、相手の顔を想像したい。
情報は置くだけでは届かないし、見えただけでは伝わらない。
だからこそ、余白や視線、導線を丁寧に扱う意味が生まれます。
「誰に向けて、何を伝えるのか」
その原点を忘れず、これからも静かで強いデザインを積み重ねていきたいです。
読んでくれて、ありがとう。
デザインのこと、日々の気づきのことをまとめています。
余白の美しさと、考える時間を大切にしています。
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