「おしゃれ」なのに、なぜ読む気にならないんだろう|Webデザインと読みやすさ

Webサイトを見ていて、「おしゃれだな」と思うことがあります。

大胆な文字の配置、余白を活かしたレイアウト、写真と文字を組み合わせた誌面のようなデザイン。

整然と並べるのではなく、あえて崩す。

そんなサイトを見ると、一般的なWebサイトとは違うことがすぐに分かります。

ところが先日、まさにそんなサイトを見ながら、私は途中で読むのをやめました。

デザインがおしゃれではないと思ったわけではありません。

むしろ、**「斬新で、おしゃれな雑誌みたいだな」**と思っています。

それなのに、読みたいとは思いませんでした。

おしゃれだと感じることと、読みたくなることは別なのでしょうか。

雑誌のようなWebデザインはなぜ目を引くのか

雑誌を見ると、文字や写真が必ずしも規則正しく並んでいるわけではありません。

大きな写真に文字を重ねたり、タイトルを極端に大きくしたり、余白を大胆に使ったり。

ページそのものを一枚のグラフィックとして見せるようなレイアウトもあります。

整っていないこと自体が表現になる

Webサイトでも、こうしたエディトリアルデザインを思わせる表現を見かけます。

一般的なWebサイトのように、見出し、文章、画像を順番に並べるのではありません。

  • 文字の位置をあえてずらす
  • 写真と文字を重ねる
  • 大きさの違う文字を組み合わせる
  • 大胆な余白を作る
  • グリッドをあえて崩す

こうした表現には、サイトそのものを印象に残す力があります。

きれいに揃っていないからこそ、目が止まる。

「普通のWebサイトとは違う」こと自体が、デザインの魅力になることもあります。

私自身、こうしたレイアウトを見ることは嫌いではありません。

それでも、今回は途中で離脱しました。

文字が整っていないと読む気がなくなる

今回もっとも強く感じたのは、文字に対する違和感でした。

雑誌のような雰囲気は面白い。

しかし、実際に内容を読もうとすると、急に疲れてしまいました。

見るための文字と読むための文字は違うのかもしれない

大きさや位置が違う文字が画面の中に配置されていると、それ自体が一つのビジュアルになります。

ただ、文章として読もうとした瞬間には、別のことが必要になります。

次にどこを読めばいいのか、自然に分かることです。

文字がきれいに並んでいれば、視線は上から下へ自然に進みます。

一方、文字の位置や大きさが頻繁に変わると、そのたびに次の情報を探す必要があります。

文字の見せ方見たときの印象読むときに感じること
大胆なサイズ差インパクトがある優先順位が分かれば読みやすい
不規則な配置個性的に見える視線の移動が増える
写真との重なり雑誌的で印象的状況によっては文字を追いにくい
整った配置落ち着いて見える内容を順番に追いやすい

もちろん、整っていれば必ず良いという話ではありません。

崩したレイアウトだからこそ伝わる世界観もあります。

ただ、「見る」という行為と「読む」という行為では、デザインに求めるものが違うのではないかと感じました。

「おしゃれ」が前に出た瞬間に冷めるのはなぜ?

もう一つ気になったのが、サイトから強く感じた「おしゃれさ」です。

これは少し説明しにくい感覚です。

おしゃれなのは分かる。それなのに、そのおしゃれさを強く意識した瞬間、私は内容から離れてしまいました。

デザインを意識した瞬間、コンテンツが後ろに下がる

本来、Webサイトを読んでいるときに見たいのは、そこに掲載されている内容です。

しかし今回のようなサイトでは、

「この文字の置き方は面白い」

「雑誌みたいなレイアウトだな」

「かなり崩しているな」

と、内容より先にデザインについて考えていました。

これは前回考えた「目を引くことと、読みたくなることは違う」という話にもつながります。

デザインが印象に残ること自体は悪くありません。

ただ、サイトを見ながらずっと「デザインされていること」を意識してしまう状態では、コンテンツに集中することが難しくなる場合もあります。

もしかすると私が苦手なのは、おしゃれなWebサイトではありません。

「おしゃれであること」そのものが、一番強く伝わってくるWebサイトなのかもしれません。

【まとめ】おしゃれと読みやすさは別々に考えてみたい

雑誌のようなレイアウトや、大胆に崩したタイポグラフィ。

こうした表現には、一般的なWebサイトにはない魅力があります。

私自身、それを見て「おしゃれ」「斬新」と感じることもあります。

それでも、今回見たサイトからは離脱しました。

そこで気づいたのは、おしゃれだと感じることと、そのサイトを読みたいと思うことは別だということです。

Webサイトは見るものでもあり、読むものでもあります。

だからこそ、ビジュアルとして面白いことと、情報を自然に追えることの間には、どこかにバランスがあるのかもしれません。

そして私は、そのバランスが崩れて**「デザインされていること」ばかりが見えるようになった瞬間に、内容への興味を失いやすいようです。**

これから雑誌的なWebサイトを見るときは、単に「おしゃれ」「読みにくい」で終わらせず、

どこまでは気持ちよく崩れていて、どこから読むことが負担になるのか。

その境界も見ていきたいと思います。

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