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海外ブルータリズムサイト 6選 #2|乱雑に宿るデザインの核

ブルータリズム、カラー

海外のブルータリズムサイトには、整いすぎたデザインでは見えてこない“生の表現”が詰まっています。
白黒、暴力的なタイポ、乱雑な構造、静けさと混沌の同居など、どれもが一般的な「正しさ」から離れた場所で成立しているデザインです。

今回取り上げる6つの海外サイトを見ていくと、ブルータリズムが単なるジャンルではなく、
「整えない」「揃えない」という姿勢そのものであることが、よりはっきり感じられます。

“綺麗じゃないけれど強い”。
その矛盾のような魅力が、ブルータリズムの核だと思っています。

海外ブルータリズムサイト 6選 #2

99percentoffsale(ブルータル度 ★★★★★)

99%、サイト、ブルータリズム、ファーストビュー

引用元:https://www.99percentoffsale.com/

もはや破壊と再構築のデザイン実験室
巨大タイポ、突然の色、崩れた揃え。
すべての要素が「正しさ」への反抗をしていて、見ていて気持ちいい。
色はかわいいのに暴力感が半端ない。
この人誰なんだ。風刺も入っててふざけてて、好き。

ポイント

  • 画面の“主役が固定されない”混沌
  • タイポ・写真・装飾が上下左右に暴れる
  • 情報が整理されていないのに、世界観はむしろ強固

ひとことで言うと:
“混沌そのものをブランド化したネオブルータル”

namespace.studio(ブルータル度 ★★★☆☆)

namespace、ファーストビュー

引用元:https://namespace.studio/

ブルータルっぽさをまといながら、妙に“押し付け感”がない。
余白、距離、静けさ。
全部が繊細に配置されているのに、綺麗なミニマルとは違う“ずれ”がある。
それでも丁寧で親切なUI。

ポイント

  • 優しいブルータル(矛盾してるけど伝わるやつ)
  • 余白が呼吸してる
  • 整っているようで整ってない “ゆるいズレ”

ひとことで言うと:
“静かに乱れた、思想系ブルータル”

Stromwender(ブルータル度 ★★★★★)

stomwender、ファーストビュー

引用元:https://stromwender.nl/

開いた瞬間に殴られる。
暴力的インタラクションとはこれのこと。
hover・移動・タイポの変形、すべてが“やりたい放題”。

でもなぜか気持ちいい。
このサイトは「操作される快感」を思い出させる。
マウスを動かすかいがある。大好物。

ポイント

  • 動く・揺れる・攻撃してくるUI
  • 画面が落ち着かないのに、世界観はブレない
  • “ブルータリズムの暴走形態”

ひとことで言うと:
“気持ちよく殴ってくる最高のブルータル暴力”

Studio Otto(ブルータル度 ★★★★☆)

studio otto、ファーストビュー

引用元:https://studio-otto.com/

写真の置き方、タイポの強弱、余白のせめぎ合い。
アートとブルータルが混ざる“知的な暴れ方”をしている。
上下バラバラに動くアニメーション、目に毒かと思っても、上の余白が助けてくれる。
それでいて画像まで見せてくれる親切。

ポイント

  • アート性 × 乱雑性のバランスが美しい
  • 写真が強いが、タイポも負けてない
  • 雑に見える配置なのに高級感が消えない

ひとことで言うと:
“アート寄りの上品なブルータル”

Typical Organization(ブルータル度 ★★★☆☆)

typical、ファーストビュー

引用元:https://typical-organization.com/

一見シンプルでド平凡。
でもよく見ると、構造が“普通じゃない”。
ページ遷移の癖、散らばった要素、ゆるく崩れたレイアウト。

気になったらもうクリックするしかない。
クリックしたら楽しい。シンプルかわいい。

ポイント

  • “普通っぽさ”の皮を被ったブルータル
  • 整って見えるが、裏側に乱雑の美学
  • 要素の置き方にわざとらしくないズレがある

ひとことで言うと:
“一周回って気づくブルータルの影”

Kellen Renstrom(ブルータル度 ★★★★☆)

kellen renstrom、ファーストビュー

引用元:https://kellenrenstrom.com/

写真・タイポ・余白のぶつかり方が丁寧すぎるのに、荒々しさが残る。
“綺麗にまとめる気がない美しさ”が滲み出ていて最高。
意味ない文字じゃない、実は意味ある。案外開くとおしゃれ。
無鉄砲なのに案外気にしてる風男子。

ポイント

  • 写真が強いが整理されてない
  • タイポが大胆に置かれていて主張が強い
  • “アートと乱雑の中間地帯”

ひとことで言うと:
“綺麗じゃないのに美しいブルータル”

【比較表:ブルータル度・特徴・タイプまとめ】

サイト名ブルータル度タイプ主な特徴ひとことで言うと
99percentoffsale★★★★★カオス系ネオブルータル混沌構成/巨大タイポ/暴力的レイアウト混沌をブランド化したネオブルータル
namespace.studio★★★☆☆思想系ブルータル静かな乱れ/余白の呼吸/押し付け感ゼロ静かに乱れた思想ブルータル
Stromwender★★★★★ネオブルータル暴力系hover暴走/画面移動/攻撃的UI気持ちよく殴ってくるUI暴力
Studio Otto★★★★☆アート系ブルータルアート性×乱雑/写真強め/高級感上品なのに荒々しいアートブルータル
Typical Organization★★★☆☆影ブルータル普通っぽいのに崩れてる/裏側に乱雑“普通の皮を被ったブルータル”
Kellen Renstrom★★★★☆アート乱雑系ブルータル写真×タイポ衝突/丁寧なのに雑“綺麗じゃないのに美しい”

ブルータリズムから見える“デザインの軸”

  • 心地よさよりも“衝撃”を優先
  • 感情の揺れを起こすほうが価値
  • 完璧な構図より、不均衡のほうが存在感ある
  • 理解されることより、記憶に残ることを選ぶデザイン
  • UIが説明役ではなく、主張するキャラクターになる
  • 予測できない動きで世界観を固定
  • “生々しさ”がデザインの核になる

まとめ

ブルータリズムは「綺麗さ」や「整合性」を前提としないデザインですが、だからこそ生まれる強さがあります。

壊す勇気や、あえて整えないことで立ち上がる世界観など、通常のデザインでは避けられがちな要素が、ここでは主役になります。

今回紹介した6つの海外サイトは、どれも異なるアプローチで“乱雑の美学”を体現しており、
ブルータリズムが単なる手法ではなく、思想として成立していることを改めて感じさせてくれます。

自由で、破壊的で、好きなものをそのまま提示する潔さ。
ブルータリズムは、デザインのあり方に新しい視点を与えてくれる存在だと感じています。

注意書き

ブルータリズムのサイトは世界中に数多くありますが、その中には安全でないものや、すでにリンク切れになっているものもあります。

とくに実験的なデザインのサイトは、短期間で閉鎖されたり、突然内容が変わったりすることも珍しくありません。私も何度もひやひやしながら、パトロールしました。

この記事で紹介したサイトは執筆時点では閲覧できましたが、閲覧の際はご自身の環境やセキュリティに十分ご注意ください。気になるサイトは、公式リンクやギャラリー経由で確認するのがおすすめです。