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海外ブルータリズムサイト6選#3|構造が剥き出しの名作

ブルータリズム、カラー

ブルータリズムWebデザインは、「無骨」「見づらい」と誤解されがちです。
しかし本質は、構造・情報・思想をそのまま見せる誠実さにあります。

海外のブルータリズムサイトには、
流行や装飾に迎合せず、設計者の意図が剥き出しになったWebが数多く存在します。
それらは決して雑ではなく、むしろ極端なまでに論理的です。

この記事では、日常的に海外サイトを研究している視点から、
**「ブルータル度が高く、構造の学びが深いサイト」**を6つ厳選しました。
単なるギャラリーではなく、なぜブルータルなのかを言語化していきます。

x20xx(ブルータル度 ★★★★☆)

:、ブルータリズムサイト、ファーストビュー

引用元:https://x20xx.com/

時間軸が壊れたような、静かで不穏なファーストビュー。
説明的なコピーはほぼなく、雰囲気と構造だけが先に立ち上がるサイト。

未来的なのに親切ではない。
その違和感が、このサイトを強くブルータルにしている。

クリックしても「理解させよう」としてこない設計は、
読み手に委ねる勇気の表れでもある。

ポイント

  • クリックするたびに不安になる構造
  • 説明を削ぎ落としたファーストビュー
  • 世界観を構造で伝える設計

Kane Robinson(ブルータル度 ★★★☆☆)

Kane Robinson、ファーストビュー

引用元:https://kanerobinson.com/5/

一見するとシンプルな個人ポートフォリオ。
しかしよく見ると、整えすぎない構造が意図的に残されている。

完成度を誇示しない。
未完成であることを、そのまま置いている印象。
むしろ未完成でもない、これがもうベストな完成。

この「完成感」が、
個人サイトとしてのリアリティとブルータリズムを両立させています。

ポイント

  • 未完成感を許容した構造
  • 個人性がレイアウトに滲む
  • 整理しすぎない情報配置
  • 読んでも報われるかはあなた次第

TXTBOOKS(ブルータル度 ★★★★★)

TXTbooks、ファーストビュー

引用元:https://www.txtbooks.us/

文字、文字、文字。
視界に入るのは、ほぼテキストだけ。

このサイトは、タイポグラフィそのものがコンテンツ。色もかわいい。
画像や装飾に頼らず、情報の塊を真正面からぶつけてくる。

不親切で、重く、読む側に覚悟を求める。
それこそが、TXTBOOKSのブルータリズム。

ポイント

  • タイポグラフィ至上主義
  • 情報量を恐れない設計
  • 読み手に負荷をかける思想
  • 途中にある画像がまた謎、不協和音

DAZZLE STUDIO(ブルータル度 ★★★☆☆)

dazzle studio、ファーストビュー

引用元:https://dazzle.studio/index.html

一見すると洗練されていますが、
中身はかなり荒々しい構造。

情報は多く、整理されきっていない。
しかしその雑多さが、商業とブルータリズムの境界を感じさせる。

それでも見てて楽しい、待ってれば見せてくれる。
UIも親切。本当はいいやつ。

ポイント

  • 情報量を残したブルータル設計
  • 商業サイトとのギリギリの線
  • 整理しすぎないレイアウト

Cargo Collective / artsqool(ブルータル度 ★★★★☆)

art sqool、ファーストビュー

引用元:https://cargocollective.com/artsqool

作品が、ただ並んでいる。
説明も、誘導も、ほとんどなし。色が可愛いのにノイズ。

見せ方より、置き方
この割り切りが、非常にブルータル。左寄りはマスト。

アートスクールらしい、
評価を委ねない姿勢が構造に表れている。

ポイント

  • 説明を極限まで削減
  • コンテンツを「置く」感覚
  • 評価を強制しない構造

das bisschen totschlag(ブルータル度 ★★★★★)

das bisschen、ファーストビュー

引用元:https://dasbisschentotschlag.de/

暴力的で、不親切で、かなり好き。
圧倒的にブルータル

視線誘導は無視され、
操作感も快適ではない。迫りくるものとの戦い。

それでも成立しているのは、
この不快さ自体が表現だから。最高。

ポイント

  • 不快さを含めた設計思想
  • ユーザビリティを犠牲にする覚悟
  • 表現としてのWeb構造

【比較表:ブルータル度・特徴・タイプまとめ】

サイト名ブルータル度タイプ主な特徴ひとことで言うと
x20xx★★★★☆思想・実験系ブルータル説明を排除 / 時間軸の破壊 / 世界観重視「理解させないことで成立するブルータル」
Kane Robinson★★★☆☆個人系ブルータル未完成感 / 整えない構造 / 人間味「途中であることを肯定するブルータル」
TXTBOOKS★★★★★タイポ特化ブルータル文字主役 / 情報量過多 / 不親切「読む覚悟を要求する文字の暴力」
DAZZLE STUDIO★★★☆☆商業×ブルータル情報多 / 整理不足 / 商業ギリギリ「商業の皮を被った荒々しさ」
artsqool(Cargo)★★★★☆アート系ブルータル説明削減 / 作品放置 / 評価しない「置いてあるだけの強さ」
das bisschen totschlag★★★★★破壊系ブルータル不快UI / 暴力的操作 / 疲労設計「不快さそのものが表現」

ブルータリズムから見える“デザインの軸”

  • 「わかりにくさ」を欠点ではなく個性として扱う
  • 整えない判断そのものがデザインになる
  • 情報を減らすより、配置で意味を生む
  • ユーザー体験より、制作者の態度が前に出る
  • UIがサービス説明を放棄する瞬間がある
  • 閲覧行為そのものに負荷をかける設計
  • 完成形より「置かれた状態」を優先する

【まとめ】構造を恐れない海外ブルータリズムの強さ

海外のブルータリズムWebサイトは、
「わかりやすさ」や「心地よさ」を最優先にはしません。
その代わり、構造と思想を正直に露出させています。

今回紹介した6サイトはいずれも、
装飾ではなく設計そのものが語るWebでした。
ブルータリズムとは、荒さではなく、誠実さなのだと改めて感じさせられます。

注意書き

ブルータリズムのサイトは世界中に数多くありますが、その中には安全でないものや、すでにリンク切れになっているものもあります。

とくに実験的なデザインのサイトは、短期間で閉鎖されたり、突然内容が変わったりすることも珍しくありません。私も何度もひやひやしながら、パトロールしました。

この記事で紹介したサイトは執筆時点では閲覧できましたが、閲覧の際はご自身の環境やセキュリティに十分ご注意ください。気になるサイトは、公式リンクやギャラリー経由で確認するのがおすすめです。