ブルータリズムWebサイトおすすめ6選 #3|普通なら欠点なのに、なぜか見たくなる

読みにくい。怖い。無愛想。重い。意味が分からない。

普通のWebサイトなら、どれも「改善したほうがいい」と言われそうです。

でもブルータリズムを見ていると、ときどきその欠点こそが、もっと見たくなる理由になっているサイトに出会います。

読みやすくないから気になる。何が起きるか分からないからクリックしたい。正体が分からないからスクロールしたい。

今回の6サイトには、そんな不思議な魅力がありました。

※星の数はサイトの良し悪しを評価するものではありません。私が感じたブルータリズムの種類や強さを可視化したものです。

掲載しているWebサイトについて

この記事で紹介しているWebサイトは、記事執筆時点で閲覧できたものを掲載しています。

サイトの更新・閉鎖などにより、現在は閲覧できない場合や、記事掲載時とはデザイン・内容が変更されている場合があります。

また、ブルータリズムや実験的なWebサイトの特性上、突然音が再生される、強い点滅やアニメーションが表示される、一般的なWebサイトとは異なる操作や挙動をする場合があります。

外部サイトへのアクセスは、ご自身の判断・環境でお願いいたします。

整っていないから、見たくなる

Webサイトは、整っているほど見やすくなります。でも、すべてが綺麗に整っていれば魅力的なのかというと、そうとも限りません。

少し歪んでいる。文字が多すぎる。写真の役割がよく分からない。そんな整わなさ自体が魅力になっているサイトがあります。

Das bisschen Totschlag

参考:http://dasbisschentotschlag.de/

無骨で、シンプルで、ちょっと歪んでいる。それだけなのにかわいい。

必要な情報はかなり素の状態で置かれていて、丁寧に整えて見せようという感じがありません。ページそのものも少し歪んでいて、綺麗に完成されたWebサイトとは違います。

でも、その雑さまで含めて妙に愛着があります。

暴力的でも派手でもない。素っ気なくて、無骨で、ちょっと壊れている。

こういう軽いブルータリズムも好きです。

評価項目星
ブルータリズム度★★★★☆
暴力度★★☆☆☆
世界観★★★★☆
実験度★★★☆☆
好き度★★★★★

UnderConsideration

参考:https://under-consideration.com/

たぶん、この文字を真面目に全部読もうとするのが間違いです。

文字は情報というより、もう模様のように見えてきます。そしてところどころに現れる写真も、何かを丁寧に見せたいのか、ただそこに置きたかったのかよく分かりません。

見せる気があるのか分からない。

でも、それが最高です。

文字も写真もこちらのために綺麗に整理されるのではなく、自分たちの都合でそこに存在しているように見えます。

評価項目星
ブルータリズム度★★★★★
暴力度★★★★☆
世界観★★★★★
実験度★★★★★
好き度★★★★★

怖いから、触りたくなる

Webサイトで「怖い」という感情は、普通なら避けたいものかもしれません。

でも、その怖さがサイトの世界観として成立していたらどうでしょう。

少し不穏だから入りたくなる。何が起きるか分からないから触りたくなる。次の2サイトでは、恐怖すら閲覧する楽しさの一部になっています。

RUI.cool

参考:https://rui.cool/

ダークで、怖くて、不穏。それなのに、この世界に入りたくなります。

写真は親しみやすさとは正反対で、むしろ少し怖い。でも、その写真も文字も画面全体の暗さも、すべてがひとつの世界につながっています。

見やすく整えることより、この世界を壊さないことを優先しているように感じます。

ブルータリズムで私が一番好きな「サイトの中に入り込む感覚」が、とても強いサイトです。

評価項目星
ブルータリズム度★★★★★
暴力度★★★★☆
世界観★★★★★
実験度★★★★☆
好き度★★★★★

Condo Complex

参考:https://www.condocomplex.org/

暴力です。激しい。そして、クリックするのがちょっと怖い。

ホバーすると色が反転して、こちらの操作に画面が強く反応します。

普通なら「ここはクリックできます」と優しく伝えるためのホバーなのに、ここではむしろ**「触ったな」**と返されているような感覚です。

何が起きるか分からないから怖い。でも、だから触りたい。

クリックすること自体が遊びになっています。動作も含めて重たく、画面全体から圧を感じる。それなのに楽しい。

暴力的なブルータリズムの気持ちよさが詰まっています。

評価項目星
ブルータリズム度★★★★★
暴力度★★★★★
世界観★★★★★
実験度★★★★★
好き度★★★★★

不親切だから、自分から追いかける

親切なWebサイトは、次に何をすればいいのか教えてくれます。

でも、案内されすぎないからこそ、自分で好きなものを探したくなることもあります。

最後の2サイトは方向こそ違いますが、どちらも見る側にかなりの自由を渡していると感じました。

Martin Martin

参考:https://martinmartin.net/

情報は置きました。あとは勝手に見てください。

無骨で、無愛想で、かわいい。

こちらを楽しませようと過剰に演出することも、丁寧に閲覧順を案内することもありません。必要なものは置いてあるので、気になったものを自分で見る。それだけです。

一見すると不親切なのに、私はむしろ**「逆に親切」**だと思いました。

余計なことをされないから、自分の好きなように見られる。この潔さが好きです。

評価項目星
ブルータリズム度★★★★★
暴力度★★☆☆☆
世界観★★★★☆
実験度★★★☆☆
好き度★★★★★

DAD

参考:https://dad.agency/

誰だよDAD。

最初から全部を理解させてくれるサイトではありません。

スクロールしても、またスクロールしても、「結局DADって何なんだ」と気になります。でも、それが楽しい。

普通なら長いスクロールは面倒になるはずなのに、理解できないからこそ、理解するまでずっとスクロールしてしまいます。

見せられているというより、自分から正体を追いかけている感覚です。

閲覧コストは高い。でも、そのたびに次を見たくなるだけの報酬がある。だから止まりません。

評価項目星
ブルータリズム度★★★★★
暴力度★★★★☆
世界観★★★★★
実験度★★★★★
好き度★★★★★

【まとめ】欠点をなくせば、魅力的になるとは限らない

今回の6サイトには、普通のWebデザインなら欠点と判断されそうなものがたくさんありました。

歪んでいる。読みにくい。写真の意味が分からない。怖い。重い。無愛想。スクロールが長い。

それなのに、私は全部もっと見たくなりました。

たぶん重要なのは、欠点があるかどうかではありません。

なぜ歪んでいるのか。なぜ読みにくいのか。なぜ怖いのか。

それがサイトの世界観とつながっているとき、「直したほうがいいところ」だったものが、そのサイトにしかない魅力へ変わるのだと思います。

そしてもうひとつ。

普通のWebデザインでは、見る人が迷わないように導くことが親切だと考えます。

でも私は今回、何もしないことも親切なのかもしれないと思いました。

情報は置いておく。作品も置いておく。何を見るか、どこまで見るかは自分で決める。

怖かったら戻ればいい。気になったらクリックすればいい。分からなかったらスクロールすればいい。

サイトがこちらを追いかけないから、こちらからサイトを追いかけたくなる。

ブルータリズムを見ていると、Webサイトの「正しさ」はひとつではないのだと何度も思わされます。

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